INTERVIEW

断らない医療のために

 

断らない医療を実現するために。

大分こども病院は、日中・準夜勤・夜間の3交代シフト制で、それぞれ複数名の医師を配属しています。
24時間365日、いつでも変わらず質の高い医療を提供できるように。
また、働く医師が勤務時間中に最高のパフォーマンスを発揮できるように。

患者さんが満足度の高い診療を受けるために大切なのは、
医師自身が心身ともに前向きな気持ちで
かつ、真摯に取り組もうとするポテンシャルを維持できる環境です。

  • 大分こども病院ではらたく医師
    「断らない医療」「24時間365日いつでも診療」の理念を聞くと、きっと壮絶過酷な勤務を想像するでしょう。ですが、方針実現のための重点は、現場の環境改善と効率化です。
    それがわかっているから、私たちは日々やりがいを感じながら働いています。
  • 看護師
  • 技師
  • 事務

”断らない”を貫くための意識付け
各部署の必要性を重んじ、成長意欲を高める姿勢

もともと底上げ気質を持つ人が集まっている病院ですが、頑張って自分たちの力を発揮できれば院長がものすごく褒めます。
「すごいよ!」って口に出して言ってくれると職員はホッとしますよね。すると職員は「もうちょっとできる」と生き生きしてきます。叱られもしますが、一緒に走ってくれようとする姿を見せてくれる病院ですね。
常に会長の意向の元で了解をとりながら、院長みずから「行きます!」と邁進し、「危ないことがあれば自分が支えます」と会長が安心して見ているという構造が出来上がっています。

個人的に、病院という組織の絶対的存在は診療部、医者あっての病院だと思っています。病院の風習といいますか、医者が「イヤだ」と言えばみんながそれに追随しますよね。
他の部署ごとの連携はある程度できていましたが、院長が「医者ができないのが悪い」とはっきり言われる姿を見てさらに強まりましたね。
医師に対して現場が発言しにくいという雰囲気が薄れますし、いい空気を院長が自ら作ってくれています。

それぞれが看護感を持ってプロ意識も持って仕事をしていますが、やはり大分こども病院の”あるべき姿”に向かって私たちはちゃんと進んでいるという自覚があります。
院長が常に現場に来て、私たちの現況を知って、どこまでやれるかを把握してくれている。そのうえで注意をしてくれるし、知識も入れてくれる。やりとりの中での意識づけですね。
現状把握をしてくれているのは大きいと思っています。

事務の大変さや重要性を気にかけてくれるので非常に助かっています。アドバイスもいただけますし、ドクターでここまで事務の仕事の内容に口を出す方はいないのではないかとういうほど。
現場にもよく来てくれて、受付や入院スタッフから常に現場の意見を吸い上げて、いろんな新しい試みをしてくれます。
こちらに負担がかかることも、「やれ」ではなくていろんな部署の意見を吸い上げてから実行するという流れを実現しています。

大分こども病院が地域に求められる役割を具現化するために

今までは県立病院や大学病院に搬送していた患者さんも、きちんと診る姿勢に変わってきました。現在は、呼吸窮迫の状態、痙攣重積の強い患者さんも診療しています。

以前は、ドクターカンファに参加すると個々の治療方針が違う印象でした。今は、院長が指導されて統一感があって、私たちにとってもわかりやすく感じますし、医療の質が保たれているように思います。「大分こども病院としての役割が確立されているな」と感じますね。

看護師の指導や知識教示を都度してくれるので、大変ではありますが、看護の質の保障をしていくために、患者さんにとって何が一番大切か、どういったところに困っているか、お母さんの立場に立つという発想と行動を常に心がけています。

医療事務が医療算定と受付応対ができれば、病院としては機能するでしょう。でもそれだけではいけない時代になったと感じています。チーム医療を実現するうえでは他部署との連携が大切で、先生からアドバイスをもらいながら、自分もどんどん発信していかなければと思っています。

大分こども病院でやっている取り組みは、他の病院と比べても先進的で、「スピード感とやっていること、業務の技術は他のどの病院に行っても対応できる」と自信を持って言えます。
「医療はサービス業だ」と院長がこれまでずっと言われていますから。

たとえばコロナ患者さんに対しても「検査をしたい」という要望に答えられるように努力しましたね。夜間でも、できるだけ結果を出せるような体制にしています。

医者の診療に対する判断は、すべてが技師さんたちの叩き出してくれるデータや、画像ですからね。

検査オーダーが上がって外来患者さんが込んでいる時、看護師が連れてくるを待っているのではなく、「忙しそうだから迎えにいこうか」と患者さん連れて、撮影してまた受付に…ということは割と行っています。
夜は看護師が1人ですし、点滴をする時は押さえを手伝ったり、そんな協力はありますね。普通はしないのかな。大分こども病院ではやってきています。

患者さんを「診てやる」から「診させていただく」。
病院で気持ちよくお過ごしいただくために待ち時間をどう解消するか、待ち時間を長く感じさせない工夫は何だろう、と。
日本外来小児科学会でもワークショップのテーマにあがるくらいでしたから、この意識はやはり大切です。

提供するサービスが医療、ということで、ホスピタリティを提供するものはすべて同じですから。語源はホスピタルですからね。

スピード感をもって変化・革新を止めない

会長は、トップダウンではなく現場から揺り上げてことを起こしてほしいとずっと思ってきていた人。ですが、実際にやるための自由度や発想力を発言できる場づくりが必要でした。
そこが点でばらばらで、以前は、大きな事を言えば自分だけに負担が来てしまうのではないか…だから言えない、といった怖さがありました。
その、怖さの部分を今は院長が引き受けてくれているように感じます。

イレギュラーなこともコロナ禍でたくさん実践し、新しいこともしなければいけない時に、看護師もスピード感をもって対応してきました。
院長がスタッフに声を掛けてくれて、率先してよく見てくれていますし。業務がスリム化して、スタッフからも意見が出るようになっています。
ここは変わってきているなと思いますね。

特にコロナ禍では、病院として事項決定を進めるためにチャットツールや機器を積極的に活用してきて、トップダウンでいくスピード感はピカイチだと思います。だから、コロナ禍の煩雑な状況でもついていけるんです。
みんなの業務量が増え、スピード感は増した…でも必死についていっています。そのような中での協力感は大きくなりましたね。

円滑な活動は情報戦
情報の共有とコミュニケーションを細かく

情報共有力は高いです。運営メンバーだけのルーム、主任副主任を加えた役職ルームや、医局ごとなど、共有すべき情報が要所でぐるぐる回っています。全員へのお知らせもありますし、チャットを読み遅れるとついていけない状態にすらなります。以前は情報が横に流れないことも多くありましたが、それがなくなってきました。

さらに、いろんな部署と情報を共有すると、物事に対する視点が1つではなく、いろんな見方の意見が出ます。仕事の連携がしやすくなるし、「この立場からはそんな問題がでてくるんだ、じゃあこちらから援助できることはないだろうか」と、新しい気づきも得られます。

病院はそもそも連携しないと成り立ちません。けれど、関係部署の人同士が必ずかかわってくるので、意思疎通について改めて意識するようになりました。
私は外来担当ですが、病棟でも看護師しかできない仕事があるので、足りなければ外来から来ることもあるし、その逆もあります。まったく違う部署の人とも、医師ともこれほど話をしたかというほどかかわるようになりました。外来で問題があれば、外来医長に連絡するという窓口がしっかりしているので相談しやすいです。

受付や他の部署とも、これまで以上にかかわるようになって、相談もして、「こうしよう」とか「人が足りないからどうする」といった、話し合いの場が蜜になりました。
早急に話さなければならない事項も多いので、部内の意見をスピーディにまとめる習慣ができつつあります。

院内の知らないことが少なくなってきていますね。定着していないところはまだまだあると思いますが、以前と比べると、ベールに包んでいた部分が少なくなっているように感じます。

患者数が多かったときは、今いる人数で回さないといけないのでそれぞれの役割をこなしてはいるのですが、それ以上に受付と看護師は綿密にやらないと上手く動けません。「こんな患者さんが来たけれどどうしますか」や、逆に「こういうことがあったけれどできる?」といいながら、話をして仕事を進めていくようにしています。

急にたくさんの患者さんが来た時や、17時から回診していて受付が間に合わない時は、看護師でフリーがいれば手伝うという形のこともできるようになってきています。「自分にできることはこんなことじゃないか、これ手伝うよ」という声掛けをするようになりましたね。
すべてというわけには行きませんが、それが、少しずつ浸透してきていて、領域を越えてやっている部分はあります。
受付番号の人を探したりするような声掛け1つでも、患者さんの待っている時間の感じ方は違ってくると思います。
検査やレントゲンの方たちにも協力してもらって、外来が回っているのかなと思いますし、本当にありがたいです。

大分こども病院の「断らない医療」という指針と将来像

24時間365日の小児専門二次救急医ですので、外来の救急受け入れなどにも対応できるような看護師を育成していきたいです。
そして、「どこでも働ける看護師」。保健センターなども対応できるといいですね。割と今は役割で分かれているので、たとえば産休に入って人員が欠員している部署があっても、最低必要な人数で看護師が動けるようになるでしょう。
医療的ケア病棟を立ち上げたので、知識や技術を安全に利用者さんが利用できるように力をいれていきたいです。

外来:来られた患者さんを断らないのが第一。休診の時に電話でこどものケガについて問い合わせがあって、受付から「どうしましょうか」と尋ねられたりしますが、「心配だったら来てもらって」と、必ず言うようにしています。
「あの時行ってないからこうなった」と不安を残しながら時間を過ごす家族の気持ちを考えると、即座に対応した方が良いのです。患者さんが「時間外だから…」と思わない病院にしたい。それが事故だけではなく、ちょっとした相談や、医院紹介の電話だとか。
少しでも、お父さんお母さんの不安が軽減できるような病院にしたいと思っています。

看護部としては、だれがどこにいてもできるようにというところを目指しています。そのためにマニュアルを誰が見てもわかるように整備しています。それが外来に浸透して病棟も同じようにできれば、看護師全体が、「医師1人いればどこでも手伝いができる」という体制になり、人数が少なくても業務は回るだろうと狙っていて、その速度を上げていきます。
これまでは他の部署のことを知ろうとしない、何をやっているかわからないというスタッフもいましたが、それが明確になってきました。スピードをあげるための協力体制と結束が整ってきていて、そこから先を重視する意識も高まっていくでしょうね。

業務の手順書作成ですね。永久に続いていく作業ですが、「これを見れば誰でもそこで動ける」ものにしたいです。以前から取り組んでいて、すでにできている部署もありますが、更新し活用してもっと広めていくことで、今後が変わってくるでしょう。
部門や部署の専門性を尊重しつつ、垣根を限りなく低くフラットで関わりやすいように、一致団結して指針からブレない体制がつくれたらと思っています。
会長には、やりたいことがまだたくさんあって、研究機関として、看護区域で、医療のいろんな学術機関として。また、感染症の専門病棟や救急棟を独立部門にしたい…と、開業当時からいろんな構想があって、それをぜひ実現していきたいです。

24時間診療をしているので、それに応える検査結果を迅速に出せるように。個人差や経験年数、力量に関わってくる部分もあるのですが、みんなが同じようにできるのがいいですね。
「この人はできるというけれど、あの人はできない」を失くしていきたいです。

これからも、大分こども病院は変化していくでしょうし、変化への対応力と雰囲気づくりをさらに身に付けていきたいです。受け身ではなく、前に進んでいく視野を持つというのが大事だと思っています。
事務も他部署と同じく、勉強し続けなければ対応力は身に付きません。これまでは、わからないことをすぐに上司に聞いて、疑問を解消していく雰囲気がありました。
ですが、まず自分で調べ、勉強してわからなければ主任なり私に聞くのが理想です。そしてそれを継続していくこと。
あとは、受付の施設基準にかかわる部分ですが、誰かが欠けた時に対応できるような体制が整うといいですね。人数が限られている中でも、目標に掲げて実践していきたいです。

WORK STYLE

医師の働き方を診る

40時間

勤務開始8:30ー終了18:00 *希望者は終了17:00

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8:30-18:00
8:30-18:00
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8:30-18:00
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36時間

勤務開始8:30ー終了17:00

MON TUE WED THU FRI SAT SUN
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8:30-17:00
8:30-17:00
8:30-17:00
8:30-17:00
8:30-18:00
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40時間

当直19:00-翌9:00 (12時間扱い)

MON TUE WED THU FRI SAT SUN
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-9:00
3
6
8:30-18:00
8:30-18:00
8:30-12:30
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13:00-22:00
15
18
19:00-
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24

40時間

勤務開始8:30ー終了18:00 *希望者は終了17:00

MON TUE WED THU FRI SAT SUN
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8:30-18:00
8:30-18:00
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13:00-22:00
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